新刊

大林宣彦の映画は歴史、 映画はジャーナリズム。

大林宣彦の映画は歴史、 映画はジャーナリズム。

原田知世・常盤貴子などをむかえて、自作(「ハウス/HOUSE」「瞳の中の訪問者」)を語り、名作の逸話や裏話を語り尽くす。

著者 大林 宣彦
ジャンル 芸術 > 映画
出版年月日 2017/12/16
ISBN 9784822817886
判型・ページ数 4-6・244ページ
定価 本体1,800円+税
在庫 在庫あり

この本に関するお問い合わせ・感想

女優の原田知世・常盤貴子など、素敵なゲストをむかえて、自作(「ハウス/HOUSE」「瞳の中の訪問者」)を語り、古今の名作の逸話や裏話を語りつくします。大作『大林宣彦のいつか見た映画館』(七つ森書館、衛星劇場で放映中)から生まれた一冊です。
1 作家の戦争体験を知ると、映画のフィロソフィが見えます。──川本三郎・大林宣彦
   映画体験も戦争体験も、すべては記憶の中に。
   1945年8月15日から、日本はガラッと変わった。
   われわれ世代は、完全なGHQの申し子。
   民主主義を教えるための、アメリカ映画を浴びて。
   映画の技術を使っても、戦争のリアルな再現なんてできない。
   作家の戦争体験を知ると、映画のフィロソフィが見える。
   ウェインとクーパーの違いは、西部と東部のアイデンティティ。
   「シェーン」のアラン・ラッドの影に、ジェームズ・ディーンあり⁈
   記憶だけの映画談議には、美しい誤解がある。
   映画が、風化しないジャーナリズムであること。

2 映画は、風化しないジャーナリズムです。──常盤貴子・大林宣彦
   俳優は、監督のよき素材になることにプライドを持ってほしい。
   戦争難民たちが願った、憧れの平和の里がハリウッドだった。
   庶民は、笑いやふざけることで、上にある絶対的な権威を批判する。
   僕は小津さんの映画、駅馬車に乗った映画だと思う。
   映画作家は必ず前の時代のものを「引用」するんです。真似じゃない。
   戦争体験を聞けば、その人の映画が全部分かる。
   映画はリアルに映像を観るメディアではなくて、想像力で観るのです。
   映画は時代に映された鏡です

3 平和の時代の映画作家を始めました。  
  「HOUSE/ハウス」、「吸血鬼ゴケミドロ」上映のあとに。──犬童一心・樋口尚文・大林宣彦
   僕の敗戦少年期、戦争が終わったとき8歳でした。
   「HOUSE/ハウス」は、「ベテランの少年」が作った映画。
   戦後の混沌の中に筋道をつけて、映画ファンになっていく。
   「スター・ウォーズ」の原点は「バイキング」、さらに言えば「大平原」。
   8リで映画を作ることで、平和の時代の映画作家を始めた。
   「パパ、鏡に写ってる私が、自分を食べに来たら怖いね」。
   「この無内容な、バカバカしいままで映画にしてくれませんか」
   映画は実験的であって、映画の表現は発明なのです。
   「HOUSE/ハウス」は、見事にアマチュア映画です。
   キラキラした目の中に、映画があると感じた。
   「瞳の中の訪問者」も、映画じゃない映画です。
   僕の映画は、スペードを集めている映画なんです。

4 映画は、時代を映す鏡なのです。
  「瞳の中の訪問者」「無法松の一生」上映のあとに──犬童一心・手塚眞・小中和哉・大林宣彦
   映画が消滅していく現状を、まざまざと感じました。
   「無法松」は18分カットされても、なおも日本映画の名作です。
   作り手が汗をかくから、観客が感動する。
   日常を追いつめて、追いつめて、映画にする。
   大林さんは、映画には無いカットをずいぶん観ている。
   映画って、ストーリーだけではなくて、語り口も大事。
   ヒョウタンツギは、手塚治虫さんの魂みたいなものです。
   「瞳の中の訪問者」では、手塚治虫論をやろうではないかと思った。
   漫画であることの悲しさと、映画であることの悲しさ。
   「漫画がお嫌いな方には、お分かりにならないでしょうが」。
   音楽も映画も時間芸術なんです。
   蒸気機関車と、音のしないピアノとの出会いがよろこびです。
   凛として、戦争中も自由に生きるにはどうすればいいか。

5 嘘から出たまこと、を描くのが映画です。──原田知世・髙柳良一・大林宣彦
   「時をかける少女」は、おじさんたちのプライベート映画だったはず。
   大林組ってファミリーで、家族みたい。
   ここには青春があるんだ、素敵な現場だと思いました。
   フレッシュさの秘密は、音楽を通じて自己表現していることです。
   「時をかける少女」が、さらに歴史の中の映画として豊かに観られてる。
   時は過ぎていくだけではない、やって来るものなんだね。

あとがき

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