原発事故隠しの本質
反原発運動全国連絡会 編



 

  

『原発事故隠しの本質』
 原発のシュラウド(炉心隔壁)のひび割れや、点検結果の改ざんなどの不正が相次いだために緊急編集され、原発立地地域の住民らが国や事業者への怒りをつづった「事故隠しへの視点」と、地方自治体が国へ提出した公文書などを集めた「議会決議・自治体の申し入れ書等」の二部で構成されている。
 この中で、原発反対刈羽村を守る会の武本和幸さんは、プルサーマル計画炉でもある東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)三号機のシュラウドひび割れを重視、「今回の不正は、電力会社に原発を運転する資格も能力もないこと、そして国や自治体に住民の安全を守る能力がないことを明らかにした」と脱原発への政策転換を訴えている。
 同連絡会(東京都中野区)は1978年に結成された反原発市民団体の全国的ネットワーク組織。

『デーリー東北』2002年11月16日 より


 東京電力をはじめ、各電力会社による損傷隠しなどが次つぎと明らかになる中で、政府は早くも法改正などでこの問題の幕引きをはかっている。
 しかしこの本は、それが決して許されないことを教えてくれる。原発立地住民の怒りと不安の声、今まで原発やプルサーマルに協力的であった自治体の、徹底した調査とエネルギー政策の転換を求める決議や申し入れ書など、ずっしりと重い。
 事故について科学的なことの図入りの解説がありがたい。国側の調査報告なども収められている。

『ふぇみん』2675号 2002年11月15日 より