原子力市民年鑑2000


書評1 書評2 目次 たちよみ


 刊行5年目となる今回の巻頭では、同情報室が昨年9月に特定非営利活動法人の認証を得たことの報告に加え、99年の原子力をめぐる動きや同情報室の活動を紹介。今回は臨界事故について、高木仁三郎前代表へのインタビューの他、事故の経緯、被曝、安全審査や防災の問題点等について掲載。

 データ関係として第1部「データで見る日本の原発」ではサイト別に運転開始以来の全データを掲載。第2部「データで見る原発をとりまく状況」では、プルトニウムや核燃料サイクル、廃棄物、事故、地震、被曝・放射能などのデータを収録している。

「原子力産業新聞」2000年6月29日より

  


 昨年秋にNPO(特定非営利活動法人)となった原子力資料情報室から、6月に『原子力市民年鑑2000』が出た。99年には死者を出す大きな事故―JCO臨界事故や、MOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料データの捏造などが起こった。2000年の年鑑では、巻頭に、高木仁三郎氏へのインタビューをはじめ、JCO臨界事故に関する論文が収められている。

 データ部分は、日本の原発をサイト別に見渡す第1部:運転・建設中の原発18サイトと計画中14地点についての、事故の歴史や労働者被曝等も含めた詳細資料と、テーマ別に状況をとらえる第2部とで構成されている。
 原発を推進するために「原発は安全」という命題のもとで国の施策が進められてきたのであれば、安全性の確保はおざなりになる。私たち市民が自ら原子力問題に関して知識を獲得することが重要となってくる。本書は、そのために必須のデータブックである。

「ほんコミニケート」2000年6月号より