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核燃料サイクル批判 |
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| 科学技術の怖さも伝える責任を |
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青森県・六ヶ所村の核燃料サイクル基地建設計画はこれほどの危険をはらんでいる―。この本は核のごみ管理の問題点を科学技術的側面に的を絞って“覚悟”のほどを問うている。核燃料に関する科学技術の安全性を検証するために、当然ながらデータと専門用語を引用するが、六ヶ所村という暮らしの場を踏まえての解説で、飲み込みやすい。原子核化学の専門家である著者がじゅんじゅんと説く“反対理由”の書である。 『信濃毎日新聞』1991年2月31日「ティータイム」欄より |
| 資料駆使、説得的な問題作 |
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1986年春、ソ連のチェルノブイリで起きた原発事故以降、原発からの「撤退」が世界で一般的になっている。例外は仏英両国と日本だけになったとも言われている。このような世界的動向にもかかわらず、わが国の政府は原発推進の姿勢を改めないだけではなく、核の「ゴミ捨て場・処理場」ともいうべき「核燃料サイクル施設」を青森の六ヶ所村に建設しようとしている。六ヶ所村の村長には凍結派が選出されたが、青森県知事には推進派の知事が引き続き選ばれたばかりである。 (佐々木力) |
| 大惨劇をもたらす核燃施設 とびぬけて重要な現代科学技術批判の書 |
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湾岸戦争の最中、日本の核兵器保有へとつながりかねないがゆえに、外国人ジャーナリストも国際的関心事として注目し取材に訪れた青森県知事選は、重要な争点たる下北半島六ヶ所村の核燃料サイクル施設計画の白紙撤回を訴える金沢茂候補が善戦及ばず涙を飲み、政府・自民党・電力業界が総がらみでテコ入れ支援した核燃推進の北村知事の四選に終わった。ちょうど折も折、「この計画がそのとおりに進行すれば、必ずや大惨劇がもたらされる」と重大な警鐘を鳴らす本書が刊行されたことの意義はきわめて大きい。 問題の六ヶ所村の核燃計画は、@ウラン濃縮工場A低レベル放射性廃棄物貯蔵センターB再処理工場C高レベル廃棄物貯蔵施設――の“4点セット”を内容としている。本書は、まず、「その巨大な放射能・核物質の集中において世界有数のもの」であるこの核燃計画の概要と問題点を平易に解説したうえで、これら“4点セット”の科学技術的性格を一つ一つ厳密な批判的検討の爼上に乗せ、いかに事業者と政府当局の計画と安全性の評価がずさんで甘いかを具体的に指摘すると同時に、それぞれの分野での外国の資料からの証明に加えて、核化学者として著者自らのシミュレーションによって独自に危険性の評価を試みている。 その結果は、これら“4点セット”のそれぞれからの放射能の日常放出そのものが驚くべきものだが、航空機事故・火災・地震・電源喪失などによる大事故の危険性はすさまじい。たとえば、従来「危険はたいしたことはない」と考えられていたウラン濃縮工場の事故でも、被害規模は青森県全域に及び何10万人もの人に有害なウラン被曝をもたらす。低レベル放射性廃棄物貯蔵センターも、実は決して“低レベル”でなく“高レベル”の放射能をも抱え込み、地下水汚染の危険などに加えて、航空機墜落事故による放射能放出ではやはり全青森県をカバーするような災害が予想される。 核燃計画に対する本書の科学的検証と技術批判は、具体的なデータと論拠に基づいていて、その冷静で平易な文体と共に、強い説得力を持つが、技術批判が同時に行政と法の批判にもなっていることに注目したい。というのも、核燃計画の推進において、著者が指摘するように、プレーヤー(事業者)とレフェリー(監督官庁)はまさに一体で連携プレーをとっており、核燃施設を律するべき法は法で、事業者の無法な行為を尻ぬぐいしたり先回りして容認する役割を果たしているからだ。 (土井淑平・エコロジスト、政治思想専攻) |
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原子力資料情報室の代表として反原発運動を支えてきた著者による渾身の書き下ろし。青森県六ヶ所村で建設・計画が進行中の核燃料サイクル基地は、放射能・核物質の集中としては世界有数の規模といわれる。著者は、膨大な資料を点検した上でこの計画の科学技術的側面に的を絞って徹底して検証する。 『出版ニュース』1991年3月上旬号より |
| 書評5 |
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青森県下北半島の六ヶ所村に建設が進められている核燃料サイクル施設(核燃)=ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物貯蔵センター、再処理工場、高レベル廃棄物貯蔵施設の四点セットが、いかに乱暴な、非科学的な、恐ろしい計画であるか、また、国と県と企業が一体になって、地元民を欺き、安全を無視して推進しているか、世界的にみてどうなのかなど、徹底的に点検し厳しく批判している。 『科学朝日』1991年4月号より |