市民科学ブックスB
知ればなっとく脱原発
反原発運動全国連絡会 編



 

90年代前半まで、国や電力会社は「原子力発電所は安全」と大宣伝をしていた。この方針は転換され、今では「事故は起き得る」ことが前提になった。安全神話は文字通りの神話だった。

 本書は、78年創刊の「はんげんぱつ新聞」の連載「反原発講座」をまとめたもの。原発推進者の安全神話を疑い、生活者の視点で、原発が抱えるさまざまな問題点を分かりやすく解説している。

 原発には国民のチェック機能が働きにくい。電気を使う私たち自身が、国の宣伝をただ信じるだけでなく、原発への自由な視点を持つための参考になる。

『毎日新聞』2002年3月13日(水)より


 1987年、全国各地で反原発運動を進める住民や科学者らは『はんげんぱつ新聞』の発行を始めた。なかでも、チェルノブイリやJCOの事故、放射能の恐ろしさや原発の経済性というその時期に問題となっている事柄を分かりやすく分析・解説する「反原発講座」という連載記事は、分かりやすいと好評であった。

 この本は、今も続くこの連載の中から57講を選び、一冊にしたもので、ソ連のチェルノブイリ事故が引き起こした地球規模の汚染の実体や、暴走しやすいというソ連の原子炉の欠点は、「夢の原子炉」とよばれる高速増殖炉「もんじゅ」にも共通していると、その危険性を説くものに始まり、ウランとプルトニウムを一緒に燃やすプルサーマルの危険性と核燃料サイクルの問題点を網羅するもの、ヨーロッパに始まった脱原発の波を紹介するものへと続き、世界が脱原発に向っていることも実感させてくれる。

『出版ニュース』2002年4月中旬号 より


 各電力会社の不祥事隠しは、原発施設そのもの、そしてそれを管理する体制の脆さ・危険性を如実に示しました。市民・科学者等による「反原発講座」をまとめた本書は、JCO等の事故の実体、放射性廃棄物処理の問題、原発裁判の行方などのほか、コスト優先による点検期間の短縮や労働者の被曝 など恐るべき実態、そして地震列島日本での原発が何を意味するのか、要点を絞って解説します。生活クラブ北海道の風力発電事業など、未来を切り開く市民活動も紹介。原発かクリーンエネルギーか。選択するのは私たちです。家庭で一冊、ぜひ。(木&芙) 

『本の花束』 2002年10月号 より


 90年代前半まで、国や電力会社は「原子力発電は安全」と大宣伝をしていた。この方針は転換され、今では「事故は起き得る」ことが前提になった。安全神話は文字通りの神話だった。
 本書は、78年創刊の「はんげんぱつ新聞」の連載「反原発講座」をまとまたもの。原発推進者の安全神話を疑い、生活者の視点で原発が抱える問題点を分かりやすく解説している。事故、高燃焼度化、定期検査の短縮などの危険性、地震と原発、放射線被曝、使用済み燃料中間貯蔵、高速増殖炉、プルサーマル、放射性廃棄物、揚水発電、地球温暖化、電力自由化、防災、核燃料輸送、地域経済、コスト、ドイツの脱原発など核の時代に生かされている私たちが知らねばならないことをていねいに説明してくれる貴重な資料でもある。
 原発には国民のチェック機能が働きにくい。電気を使う私たち自身が、国の宣伝をただ信じるだけでなく、原発への自由な視点を持つための参考になる本である。

『南海日日新聞』2002年4月6日 より