すぐに役立つ
家庭療法


 

初版
 

自分で健康管理を

 昔から日本に伝わる民間療法を現代にマッチさせ、漢方をベースにした家庭療法を紹介した本「すぐに役立つ家庭療法」が七つ森書館から出版された。本書では風邪や頭痛、疲労などさまざまな症状に応じて家庭療法を紹介している。著者は針灸(きゅう)の専門家、神谷節子さん(東京在住)と漢方の専門家、陣内秀喜さん(土浦市中村南在住)。

漢方ベースに千種

 2人は針灸医院や漢方薬局を経営しているが、ささいなことで病院に駆け込む人や間違った知識を身につけている人も多いことから、自分の健康は自分で管理するという意識を持ってもらおうと、仕事の傍ら8年がかりで書き上げた。
 本書ではツボ、飲食、運動、物理の4つに分けて約千種の療法を紹介している。
 飲食療法は漢方の食事療法の基本にのっとった食べ物や食べ物を組み合わせた料理が充実している。おかゆ、薬用酒などは巻末にまとめられている。料理法も詳しく掲載されている。
 陣内さんは「漢方の食事療法の基本は四気・五味という考え方」と話す。四気は寒(体を冷やす)・涼(体をやや冷やす)・熱(体を温める)・温(体をやや温める)。五味は酸・苦・甘・辛・塩辛い鹹(かん)。酸は引き締める収れん、苦は熱を取る清熱、甘は疲労回復や緩急、辛は汗などの発散や活血、鹹は堅いものを軟らかくする堅軟―などの作用がある。
 例えば風邪では、発熱や寒気などの症状に分かれている。寒気がする場合の療法の一つには、体を温め汗を発散する熱と辛の作用があるヒネショウガや長ネギ、ミカンの皮にみそを加えて熱湯を注ぎ熱いうちに飲むなどが挙げられている。
 ツボ療法ではツボの位置やツボを刺激する方法、運動療法はだれの手も借りずにできる一人あんまや体操法を図入りで紹介。物理療法は入浴や湿布など。
 民間療法には現代に合わないものもあるが、昔から伝わる民間療法を絶やしたくないという2人の思いが1冊の本に込められている。医師の診察を受けた方がよい場合については注意書きが添えられている。

『茨城新聞』1995年9月30日より

 


無理なく自分でできる健康を守る方法

 日常よく起きる症状や病気に、手軽で有効な療法を紹介します! かぜ・冷え・だるさ・不眠・喘息・捻挫・ひきつけなど一一5項目。それぞれに民間薬・薬草茶・料理・一人あんま・体操・入浴法・湿布などがイラスト入りでわかりやすく掲載されています。ツボの位置や刺激法、慢性病の食事療法もとても丁寧で、誰でも無理なくできる断然おすすめの1冊です。(空)

『Diy』1996年3月号より