脱!プルトニウム社会

西尾 漠 著
定価:1500円+税
1993年刊
ISBN 4-8228-9312-X


プルトニウム利用計画を徹底的に批判。安全で環境を傷つけないエネルギー政策を提案し、脱プルトニウム社会を展望する。


見すてられる原発−序にかえて
  脱原発の風が吹く
  問題は日本だ
  設備過剰になく電力会社  
  日本だけが背を向けられるか

第1部 さらばプルトニウム社会

 第1章 プルトニウム帝国を撃て

1 夢まぼろしプルトニウム利用計画

 開発計画と現実の差
 「増殖」のしくみ
 高速増殖炉の難点
 エネルギー収支は赤字に
 各国の動向
 増殖しない増殖炉?
 日本でも足踏み
 低下する開発意欲
 軍事利用に直結
 余るプルトニウム
 新型転換炉に電力業界はソッポ
 プルサーマルにも尻込み
 回収ウランの利用は可能か
 再処理は必要ない

2 核物質防護の名のもとで
    
 プルトニウム海上輸送
 科学技術庁の核認識
 核査察と核物質防護の意図的な混同
 公開によってこそ安全は担保される
 非公開のもとで何が進行するか
 「核ジャックの前兆」−?

3 「プルトニウム帝国」の治安管理
   システム

 闇の中の帝国
 原発反対=過激派?
 調査、監査、管理
 TCIA,KCIA
 核警備隊の登場
 プルトニウム帝国の非人間性

第2章 大事故から逃げられるか

1 大事故を準備する日本の原発
 シビアアクシデントの現実性
 定期検査手抜きの構造
 まさに「大事故前夜」
 核燃料サイクルは危険がいっぱい

2 事故の教訓を無視した原子力防災計画
  −スリーマイル島原発事故の後で−

 机上の防災対策
 防災より治安対策を重視
 住民の避難を封ずる「対策」
 原発を止めるしかない

3 避難に優る対策なし
   −チェルノブイリ原発事故の後で

 切実な防災計画の見直し
 四つの問題点
 まず難問を!
 自治体への働きかけが重要
 警察と防災

第3章 原発推進キャンペーンの裏舞台

1 原発報道への注文
    
 原発推進報道は構造的?
 ”初もの”好きのマスコミ
 「原発推進国・日本」の虚像
 各県どまりの事故報道
 省庁との交渉に記者も同席を

2 にこやかな恫喝

 「原子力の日」
 「原子力の日」の大キャンペーン
 「記事」なのか「広告」なのか
 300億円?のPR費
 つくられる争点
 イメージ付与作戦
 「くるべき原発社会」とは

第2部 脱プルトニウムへの道

第1章 放射能のゴミは永遠に

1 スソ切りにご用心
    
 原子炉等規制法の「改正」
 放射性廃棄物とは
 捨てられない「廃棄物」
 法「改正」の狙い
 ≪スソ切り≫の考え方
 肝心な点は未だ定められず
 発生者責任の原則はどこへ
 放射能は測れない
 計画を断念させる運動を
2 高レベル廃棄物の悪い夢
    
 処分計画動き出す
 高レベル廃棄物の正体
 処理処分の方法は?
 深地層試験場計画の行き詰まり 
 動燃の『技術報告書』
 処分場として狙われるところ

第2章 環境とエネルギー

1 電力危機はこわくない

 発電所増設計画の実態
 つくられた電力危機
 原発を増やすと他の発電所も増える
 原発がなくても大丈夫か
 エネルギー消費を減らす
 エネルギー価格は高くてよい−?
 DSMという考え方
 日本でも変化の兆し

2 長期エネルギー需給見通しを読む

  省エネと原発推進
  原発推進というけれど
  脱石油の看板が下ろされた

第3章 脱原発が地球を救う

  1 まだ原発はクリーンというあなたに
    最近の原発推進論の論拠
    市民のベストミックス論
    電力会社は省エネが嫌い
    「温室効果」キャンペーンは電力会社の両刃の剣
    二一世紀は石炭の時代?
    環境が死んでも、原発が残る
    原発は温室効果を促進する
    エネルギー問題のガンは原発である!
    気持ちのいい省エネ

  2 自然破壊はもうたくさん
  あとがき
  主な発言引用者一覧