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脱原発へ歩みだす1
(592ページ/ISBN4-8228-3002-0)
『スリーマイル島原発事故の衝撃』
『チェルノブイリ――最後の警告』
『原発事故―日本では?』
『ヨーロッパ反原発の旅』
『チェルノブイリ月誌』
○共著書の論文
「私たちの生活に原子力はいらない」
「原子力技術を考える」
「原子力問題の現段階」
「セシウムに染まったヨーロッパ」
「技術体系のなかの原子力」
○未公刊資料
「ドイツから中田久仁子への手紙」
解説:久米三四郎「高木さんを押し出した『時代の力』」
解題:西尾 漠
2002年6月 第5回配本
脱原発へ歩みだすII
(640ページ/ISBN4-8228-3005-5)
『原発廃棄に向けて』
『食卓にあがった死の灰』
『チェルノブイリ事故抹殺は許されない』
『反原発、出前します!――高木仁三郎講義録』
○共著書の論文
「反原発から脱原発へ」
「核エネルギーの解放と制御」
対談「土地を売らなければ原発はできない」
○未公刊資料
「爆取事件の科学検定の謀略性」
「『警視総監公舎爆破未遂事件』に使用された『タイマー付手製爆弾ようのもの』に関する鑑定書」
解説:市川定夫「反原発から脱原発へ」
解題:西尾 漠
2002年12月 第8回配本
脱原発へ歩みだすIII
(544ページ/ISBN4-8228-3008-X)
『もんじゅ事故の行きつく先は?』
『恐怖の臨界事故』
『原子力神話からの解放――日本を滅ぼす9つの呪縛』
『原発事故はなぜくりかえすのか』
○共著書の論文
「解説 矛盾の最前線から」
「原子力エネルギーの過去・現在・未来」
「いくつものTMI」
座談会「若者たちの見たTMI」
○未公刊資料
「どこへ向かうか」(「かいつぶり通信」)
「柏崎刈羽原発大事故時の災害評価」
解説:武本和幸「新しい文明を展望する」
解題:西尾 漠
2001年10月 第1回配本
プルートーンの火
(この巻は、プルトニウム論を収録します)
(720ページ/ISBN4-8228-3001-2)
『プルートーンの火――地獄の火を盗む核文明』
『プルトニウムの恐怖』
『証言「もんじゅ訴訟」』
『高木仁三郎が語る プルトニウムのすべて』
『プルトニウムと市民のはざまで』
○共著書の論文
「プルトニウムの毒性について」
「プルトニウム時代に生きる」
「日本のプルトニウム利用計画の批判的検討」
「日本のプルトニウム政策ともんじゅ事故」
「序論―とくに環境、健康、及びこの研究の全体的視点について」
「軽水炉でのMOX使用の安全性問題」
○未公刊資料
「死を-つめながら――わが闘病記」
「友へ――高木仁三郎からの最後のメッセージ」
解説:古川路明「プルトニウムという元素」
小木曽美和子「時代の先を読む、将来へのメッセージ」
解題:西尾 漠
2003年2月 第9回配本
核燃料サイクル施設批判
(この巻は、反核論とエネルギー論を収録します)
(560ページ/ISBN4-8228-3009-8)
『核燃料サイクル施設批判』
『証言――核燃料サイクル施設の未来は』
○共著書の論文
「核燃料サイクルの黄昏」
「再処理問題」
○未公刊資料
スライド「核燃料サイクルは死のサイクル」
解説:鎌田 慧「詐術としての原子力行政」
解題:西尾 漠
2002年8月 第6回配本
核の時代/エネルギー
(592ページ/ISBN4-8228-3006-3)
『核時代を生きる――生活思想としての反核』
『核に滅ぶか?』
『核の世紀末――来るべき世界への構想力』
『核と人間――いのちの立場から原発を考える』
『このままだと「20年後のエネルギー」はこうなる』
『持続可能で平和なエネルギーの未来』
○共著書の論文
「リスク評価と原爆線量見直し」
「エネルギーとエコロジー」
「核の社会学」
○未公刊資料
スライド「許すなトマホーク――巡航核-サイルの配備を阻止するために」
解説:山口幸夫「高木仁三郎さんとあの時代」
解題:西尾 漠
2002年2月 第3回配本
市民科学者として 生きるI
(第7〜9巻では、文明論・科学論・運動論を収録します)
(744ページ/ISBN4-8228-3003-9)
『科学は変わる』 社会思想社のHPへ→
『いま、普段着の科学者として考えること――専門に進む皆さんへのメッセージ』
『危機の科学』
『わが内なるエコロジー――生きる場での変革』
『反原発・エコロジーについて』
『少数派の力を見なおす』
○共著書の論文
「現代科学の問題としての原発」
座談会「運動に新しい風を」
「ソフトさとは何か――ソフト・パスへの一視点」
○未公刊資料
『ぷろじぇ』の論文から
解説:花崎皋平「希望を捨てないこと、希望を組織すること」
解題:西尾 漠
2002年10月 第7回配本
市民科学者として 生きるII
(760ページ/ISBN4-8228-3007-1)
『いま自然をどうみるか』
『森と里の思想――大地に根ざした文化へ』
『科学とのつき合い方』
『科学の「世紀末」』
『あきらめから希望へ――生きる場からの運動』
○共著書の論文
「自然観の解放と解放の自然観」
○未公刊資料
『科学』「科学時事」から
解説:松崎早苗「“希望”を祈りとして」
解題:西尾 漠
2003年4月 第10回配本
市民科学者として 生きるIII
(768ページ/ISBN4-8228-3010-1)
『巨大事故の時代』
『宮澤賢治をめぐる冒険
――水や光や風のエコロジー』
社会思想社のHPへ→
『市民の科学をめざして』
『市民科学者として生きる』
○共著書の論文
「敗戦で知った思想のもろさ」
「エコロジーの考え方」
「高木仁三郎さんと『科学の危機と人間の復権』について語り合う」
「聖書は核を予見したか」
「作品としての生」
座談会「“奪われし未来”を取り戻すために――いま、私たちにできること」
「21世紀の科学技術と市民」
○未公刊資料
「高木学校報告集」から
解説:斎藤文一「高木仁三郎と宮澤賢治――2人の科学者」
解題:西尾 漠
2003年6月 第11回配本
鳥たちの舞うとき
(この巻は、科学読み物と小説を収録します)
(600ページ/ISBN4-8228-3011-X)
『見る月見られる月――人は地球を離れるか』
『閉じたせかい開いたせかい――SFと科学の間』
『プルトニウムの未来――2041年からのメッセージ』
『鳥たちの舞うとき』工作舎HPへ→
○未公刊資料
「科学のクロスロード」
「SFと科学のあいだ」
解説:佐高 信「高木仁三郎の憤怒の源」
高木隆郎「高木家について――父四郎を中心に」
解題:西尾 漠
2002年4月 第4回配本
子どもたちの未来
(この巻は、幼児・子ども向けの読み物を収録します)
(632ページ/ISBN4-8228-3004-7)
『元素の小事典』
『ぼくから みると』
『単位の小事典』
『エネルギーをかんがえる――浪費社会をこえて』
『もし……/どっちの みちへ いこうかな』
『マリー・キュリーが考えたこと』
○未公刊資料
「中学生時代の作品」から
「初めて出会う原子力」
「高木周とのメール」
解説:澤地久枝「未来の希望にむかって」
解題:西尾 漠
2003年8月 第12回配本
論集
(この巻は、学術論文と論考を収録します)
(384ページ/ISBN4-8228-3012-8)
○学術論文
「Evaporation Behavior of Non-gaseous Fission Products from UO2」
「UO2からの不揮発性核分裂生成物の放出挙動の検討」
「Aluminum-26 and Beryllium-10 in Marine Sediment」
「Cosmic-Ray Muon-Induced Iron 59 in Cobalt」
「テルル鉱物中の129I」
「深海底泥中のAl26とBe10」
「深海底堆積物中より採取したSilicate Spherulesの放射能測定」
「“Silicate Spherules”中の26Alの測定」
「COSMIC-RAY MUON-INDUCED 129I IN TELLURIUM ORES」
「プルトニウム毒性の考察」
「ホット・パーティクル論争」
「プルトニウム問題と化学者」
○共著書の論文
『元素の事典』から
『脱原発年鑑』『原子力市民年鑑』から
○未公刊資料
○年表
○収録著作一覧
解説:古川路明「真摯な科学者 高木仁三郎」
解題:西尾 漠
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1997年12月8日 ライトライブラリフッド賞受賞 (左端は共同受賞したマイケル・シュウナイダー氏)。 (写真:飯田哲也)
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時代の先を読む メッセージ
小木曽美和子
高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム火災事故が起きるまでは、「プルトニウムは国家機密」「プルトニウム情報は非公開」。そんな時代の初期に『プルトニウムの恐怖』は出版された。巨大システムの片隅にある市民科学者による国の秘匿情報公開である。安全面だけでなく政治経済、社会など広範な問題が議論されぬまま計画だけが進行する状況に、著者は「責任をもって社会のあり方を選択しよう」と世に問うた。その姿勢は核燃料サイクル全般にわたるその後の著作に貫かれ、専門書であって専門書でなく、一般市民に分かりやすく、ありうべき社会と世代責任を問い続けた。時代の先を読む優れたメッセージにあふれている。

全生涯をかけた 運動の記録
鎌田 慧
高木さんは、ラジカルな生涯を完うした知識人だった。日本の世論が脱原発にむかいはじめた矢先、無念にも病に斃れたのだが、彼はその運動の先頭に立っていた。
彼は市民運動家として抵抗するばかりでなく、科学者として獲得した知識をわかりやすい言葉で広く啓蒙し、原発を推進する側の弱点を暴露して、運動する側に科学的根拠と希望とを与えた。
この著作集十二巻は、高木仁三郎が全生涯を賭けた運動の記録の輝しい記念碑である。
1993年1月4〜7日 「脱プルトニウム宣言」を発し、 科学技術庁前に座り込む。 (写真:今井明)
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高木仁三郎の志と 宮沢賢治
斎藤文一
高木さんは生前とくにガンの宣告を受けたころから、よく“志”という言葉を使った。注目されるのは、そこに必ずといっていいぐらい宮沢賢治の名が引かれたことである。これは決して偶然のことではない。賢治は当時新進気鋭の科学技術者として農民のまっただ中に立った。その実践の中からあの童話や詩が生まれたのである。これは重要な事実であり、このことを最も強く意識されたのが高木さんであった。人間が巨大な呪縛から解放されるためには、たんに技術的な「解決策」だけでは十分でなく、そこに全人的な投入が必要である。そうでなければこの道は完成しないのではないか。あらためて高木仁三郎の志を学び、若者たちと明日への夢を語りあいたい。

存在が希望である人
佐高 信
高木さんはその存在が希望である人だった。もちろん、高木さんに迷いや失意がなかったわけではない。しかし、そうしたものに占拠されそうになっても、高木さんはそれらを払いのけ、みんなに勇気を与えつづけた。高木さんほど、最期まで若々しかった人はいない。それはやはり、絶望よりは希望を、過去よりは未来を語りつづけたからだろう。
高木さんのどこにその湧き口があったのか。私はこの著作集を読み通すことによって、その秘密をさぐりあてたい。
1997年7月3日 高木学校特別講演「高木学校と宮澤賢治」において、 「高木学校と志」と題して講演。 (写真:今井明)
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市民運動家の生きざまを伝える
高木隆郎
弟、仁三郎の著作集を刊行していただけるという。かれの業績と思想が体系化されて、あらためて世に問われることになる。さらに、編集委員会では、かれの人柄や人間臭さのにじみ出るものにしたいという方針が話し合われた。どこまで裸にされるのか、身内のものとしては嬉しさ半分、怖さ半分である。
仁三郎の「市民科学者」という旗印は、その主張であると同時に、自ら追求してやまなかった理想像でもあった。死の直前になって、かなり自伝的なことを語ったり、書いたりしているが、作家のように自分をさらけ出すことは決してなかった。
この著作集が、20世紀最後の市民運動家の生きざまを、余すところなく伝えるものになる筈である。

高木さんの姿勢
武本和幸
2001年5月27日、刈羽村でプルサーマルの是非を判断する住民投票が実施され、反対多数で勝利した。
世界最大の原発基地、四世帯にひとりを超える割合で原発関係者が住む企業城下町で、住民投票でプルサーマル反対を表明できたことは、わが国の原発史上最初で、民主主義、市民自治にとって画期的なことです。それは、日本の原子力・プルトニウム政策の誤りを市民の多数が知ったためです。
高木仁三郎さんには、柏崎刈羽原発の設置許可取消裁判の証人やプルサーマル計画発表後、体調の優れない中何回も、講演会や討論会のパネリストとして参加して頂いた。投票結果は高木さんに負うところが大きい。このような高木さんの姿勢は、本著作集でも如実に示されている。
住民投票結果を元気なうちに知らせたかった。
19995年11月12日 関西での集会の後、枚方市楠葉中央公園にて。 (写真:高木隆郎)
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現在進行形で 提起するもの
西尾 漠
『プルトニウムの恐怖』を高木仁三郎さんは、「現在進行形の物語」として書いた。同書だけでなく、現代の科学技術と社会にかかわる根源的な物語を、高木さんは常に現在進行形で語ってきた。となればその著作集も、いまの読者に改めて現在進行形で問題を提起するものでなくては具合が悪かろう。
そして十分にそれが可能となるのも、もともと高木さんの著作が、一貫して開かれた議論の素材を提供しつづけてきたからと言える。単行本に未収録の初期の論文から遺稿まで、鮮度の高い著作集に乞うご期待と、大見得を切れるゆえんである。

高木仁三郎、科学者
古川路明
私の知っている高木さんは、最期まで真摯な科学者でした。日本原子力事業?に在籍していた時は、日本の未来を担う若い原子力研究者のようにみえました。東京大学原子核研究所助手になった後は宇宙地球化学の研究に没頭していました。その活躍振りに目をとめた学界関係者は多く、若くして東京都立大学助教授に昇任しました。大学を辞職してからの活躍は多くの人の知る通りですが、その活動の間も高木さんは常に科学者の立場を保っていました。この著作集の中の一巻で、高木さんの科学者としての活動とその奥にひそむ苦悩を若い世代に伝えたいと考えています。

情熱の原点を 知る手がかり
松崎早苗
原子力利用に根本的な技術的危うさを覚えて、それを訴え続けてきた高木さんが、まだ早すぎた晩年に、市民とともに「科学」を抱きたいと新しい事業に取り組みはじめた。しかし、「市民の科学」という言葉に中身を詰める時間もなく逝ってしまった。どんな中身を詰めようとしていたのか、私にはまだ分からない。高木さんの一生を支えた情熱の原点は何かを知る手がかりとなる若い時代の文章を、この著作集で読むのが楽しみである。「市民の科学」に期待を寄せてこころざしを向けている若い人々にも、「読んでみようよ」と彼の口調をまねて呼びかけたい。

“不思議な人”の軌跡
山口幸夫
科学者をこころざし、核化学の最前線で活躍。研究をすすめていくうちに、徹底して原子力の批判者となっていった人。
三里塚の百姓のたたかいに魂をゆさぶられ、時空を超えて宮澤賢治のこころとひびきあい、市民にとって科学とは何かを追い求めた人。
ドイツで核分裂が発見された年に生まれ、核文明の悲劇を見、みせかけの平和利用を看破。プルトニウム時代の終焉を導きつつ、20世紀を駆け抜けていった人。
21世紀を生きるきみたちへ、この希有な魂の歩みの記録を推薦したい。

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